生体の歪みを正す

操体法で知られる橋本温古堂    橋本 敬三著        をご紹介します。

著者の一環した主張

 異常感覚(愁訴)は運動器系統の歪みによって起こる。健康が傾斜して疾病に至る順序は、まず感覚異常、次に機能障害、最後に器質破壊に至る。回復の場合も同じ順序に従う。

 生体の歪みは息・食・動・想などの生活の営みが自然の法則に背反することから起こり、その程度により環境に対する不適応が生じる。生活相互と環境は同時相関しながら相補性にもなっている。したがって健康であるためには、生体の基礎構造とその連動の歪みのみならず生活の誤りを正さねばならず、これは個人の責任に帰する。

 健康増進の論理は生命エネルギーの収支のバランスを以上の原則に合わせることである。

 医師はこのことのコンサルタントまたは誘導者であるべきであり、医学者はそのメカニズムを解明する責任がある。 

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2015年 08月 12日 水曜日