他の病気と歯
*高血圧
スポーツと歯のところで歯の噛み合わせと首の動きの左右差について触れましたが、首の動きに左右差が有るという事は頸椎に変位が起きている事が考えられます。これは骨盤が変位しても起こる事ですが、極端に左右差がでた場合には高血圧の原因になると私は考えています。
例えば 車を洗う時に水道の蛇口からホースで車まで水を運びますが、このホースが捻れると水道の蛇口の開き具合が同じでもそこの所で狭くなるため水の量や勢いが少なく感じる時があります。
また、此の様なホースはありませんが仮に1つのホースが途中から二股に分岐しているものがあるとします。この場合ホースが同じ角度で分岐していれば左右同量の水が流れますが左右の角度が違う場合、角度が緩やかな方に水はたくさん流れ様とします。同じ角度でも片方のホースを足で踏んでいた場合(骨格に歪みがある場合)は踏んでいない方に水は多く流れ様とします。この水を血液にホースを血管に置き換えて考えてみましょう。(ホースの中の水は外に流れているので血管の中を循環している血液とは、根本的に圧のかかりかたが違う事が予想されますが、1つの例えとして挙げています。)
身体の歪みが許容範囲を超え左右差が極端におきると(首の動きに左右差が極端にあると)(歯の噛み合わせが悪いと)(骨盤が極端に変位すると)、ホースが圧迫される状態が出てきて当然と思われます。特に顎関節がずれ首や肩の当たりの左右どちらか、又は両方にホースを踏んだ様な状態が現れた場合、一番血液を必要とする脳に血液が運ばれず酸素欠乏状態になります。この欠乏状態は命にかかわる為に人間の身体には頸動脈小帯(化学感受装置)という血液中の酸素や二酸化炭素の量の増減を感受する装置や、頸動脈洞(血圧感受装置)という血圧(水の圧)を感受する装置が有り、血液量(水の量)が不足している場合は蛇口を開くという所謂心臓の圧を上げて酸素の量を調整する対症療法が行われるものと思われます。これが高血圧に成ってくれている原因の1つになっているものと思われます。もしこれが原因不明といわれている種類の高血圧の原因であった場合に、血圧を下げる薬を飲む事は如何なものでしょうか?もちろん脳圧を下げなければいけない状態も考えられますが・・・・・・。
(椎骨動脈は脳頭蓋に入る前に90度近く屈曲して流れるのですが頸椎の1番付近のずれがおこるとこの流れをとめてしまう力が働きます。)歯の噛み合わせはとても大切です。
もちろん、最近の遺伝子解析では日本人の場合8割は食塩のとりすぎということも言われていますが、食塩と塩の違いも関係あるものと思われます。いずれにしましても骨格構造やかみ合わせを正し、血液の質を良くするようにすれば良い訳です。
*肥満 痴呆 糖尿
かみ合わせが異常に低い場合、常に物を上と下の歯の間に介在させることが自然に心地よいので、いつも食べ物を口の中にいれておくということがおこるのではないかと思ったことがある。そのような方は食べ物が細かくなると咬むのがつらくなり、ある程度の大きさで丸飲みをするのである。これも消化が悪く肥満になる負のスパイラルへと導かれるのであります。
食べ物がなくなるとまた食べ物を口にするのである。しかしこれはただ単に上と下の歯の間に物を入れておくという事だけではなく、咬むという事で筋肉を使い頭蓋をマッサージする、言い換えれば脳内の血液循環を良くする為に、本能的に行われるのかもしれないと思う。それ故入れ歯の入っていないお婆ちゃんが無意識に口をモグモグ動かすのは、何とかして咀嚼筋を動かし脳内の血液循環を確保しようとする事に似ている。ちゃんと咬める入れ歯を作る事が呆け防止になると言われるのはそのためである。
また、当然かみ合わせが低いとそういう骨格になっていき、バランスの悪い脊椎の負荷を助ける為にその周りに脂肪が蓄積され容積を満たすことで、安定を図ろうとする人間の反応なのだと思います。また、そういう骨格をもった方の脊椎のS字状湾曲の歪みが圧力となり膵臓などの臓器に変化を与えているとも考えます。膵臓だけでなく各臓器の位置エネルギーがかみ合わせが低くなると狂うのではないかとも考えます。これは下記も参照して欲しいのですが、脳脊髄液の環流とも関係があるのではないかと考えます。
最近では歯周病が糖尿病を惹起させることがわかっており、心臓病や脳血栓などの部位に歯周病菌が存在することがわかっています。
女性の閉経後のエストロゲンの問題や運動、日光の照射時間の問題、ビタミンDの問題など原因はさまざま挙げられますが、その中でも正しい骨格やかみ合わせを保ち血液を綺麗にしておくことは必要最小限大切なことであると思います。
脳脊髄液は脳の硬膜と背骨の脊椎を覆う袋状のものの中に環流しているのですが、その環流がうまくいかなくなると色々なところに障害がでるものと思われます。これは実はかみ合わせと呼吸が関係していると考えます。
身体の症状がかみ合わせを高くしたりすると消えることが非常に多いのも、これに関係していると考えています。かみ合わせが低くなると猫背になったり脊椎が短くなったりする為に脳脊髄液の環流がうまくいかなくなるのではと考えます。上記の肥満もかみ合わせが低く脊椎が短くなることを補正し脳脊髄液の環流を促す為に腹圧をプラスにもっていく反応なのではないかと考えます。人間には何かダメージが加わると1つの方向からだけでなく、色々な方向からそれをカバーするシステムがあるように感じます。身体の歪みがあると脊椎は曲がりその部位での脳脊髄液の環流がうまくいかなくなり滞りがおきますが、噛むことにより咀嚼筋、特に咬筋や側頭筋を収縮させることができると、頭頂部の直下にある大脳皮質体制感覚野や運動野を頭蓋骨がたわみ骨表面の圧電極が発生し電気刺激することや、たわみそのものの圧力刺激で脳脊髄液の環流が起き、症状がとれるのではないかと考えます。また、重症筋無力症などの患者様を拝見し、噛む筋肉は最後まで存在するところをみますと、人間の防御機能、や治癒起点のシステムがあると感じずにはいられません。
本来歯以外の別の場所が原因で症状がでている患者様も歯のかみ合わせを変化させると症状が消えることがありますが、実はこれは本当の治療ではありません。やはり原因を治すことが大切と考えます。鍛錬を積んだ歯科医はある程度かみ合わせを調整することで症状を消失させることが出来ますが、歯科医側からのアプローチであり、主ではなく副であります。もちろん歯が原因でおきている症状はかみ合わせを調整することが主であるわけですが・・・。
座禅で行う下丹田呼吸は実は脳脊髄液の環流を促すために行われるものでもあります。下丹田は剣道の垂れ、柔道や空手など武道の帯の位置なので、武道というものは気合いを入れると脳脊髄液の環流を促す、世界の中でも日本人だけが持っている素晴らしいシステムなのだと感じます。
それぞれの身体の各部位での中心力があれば身体の歪みは他の部位に波及しないのですが、現代食を摂っている我々には、なかなか中心力は鍛えないと持てないのが実状であります。
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2015年 08月 12日 水曜日