【100】目に見えないものに神経を向ける

新たな自分を知るために

 まったく信じられないことを言われると、この人、ちょっと頭がおかしいんじゃないかと思い、無視してしまったり、聞き流してしまうことがほとんどだと思います。   
 
 そのときの判断はその人の感性の賜なので、間違っていないのだと思いますが、しかし今までと少し違って、考え方が安定領域からちょっと動き出すと、そのまったく聞き入れられなかった意見を素直に実践してみようと思うときがあります。頭のなかでは否定しつつも実践すると、こんなことが起こるんだと新たな感動に目覚めることがあるのです。なかなか自分の殻は破れませんが、殻を破った瞬間から、新たな自分が始まります。たとえば簡単なことでいうと、嫌いだと思っていた食べ物がなにかの拍子でとても大好物に変わってしまったり、こんな洋服は絶対に似合わないから着ないと決めつけていたけれど、実際に着てみると思いのほか似合っていて、受け入れてみるといろいろな変化があるものです。勝手な自分自身の決めつけやこだわりがその選択を狭めてしまいがちですが、経験してみることは大切だと感じます。
 
 同じ経験をすぐにしてしまう人もいれば、なかなか石橋を叩いても渡らない人もいます。持って生まれた性格がそのようにさせるのだと思います。その性格は今までの環境によって作られたものなので 十人十色、人それぞれが違う考えや行動をとるのでしょう。
 
ひとつひとつの選択が積み重なって今があります。逆をいえば、今は今までの積み重ねでできているのです。未来も今の積み重ねですから、今をどう生きるかがとても大切だと思います。
 
 往々にして、目に見えないものは信じられない方が多いようです。学校で「信号が青なら渡り、赤なら止まる」と頭で覚え、行動を積み重ねると、見た目で判断することが100%となってしまいます。規則が人間を退化させてしまったというのは言い過ぎかもしれませんが、インドへ行ったとき、道には歩行者、自転車、バイク、リキシャー、オートリキシャー、牛、車などがあふれ、支離滅裂の状態でした。けれども各々ぶつかることもなく、間をうまく通り抜けているさまをみていると、規則が人間を退化させてしまったのかもしれないとも感じます。

「第三の目」といわれる松果体

 フッ化物は歯の再石灰化を促すということで、水道水や歯磨き粉にはフッ素が添加されていますが、フッ素は頭の中の松果体という組織を石灰化してしまうとの報告もあります。松果体は、脳に存在する小さな内分泌器であり、概日リズム(体内時計)を調節するホルモン、メラトニンを分泌することで知られます。脳内の中央、2つの大脳半球の間に位置し、間脳の一部である2つの視床体が結合する溝にはさみ込まれています。「第三の目」ともいわれ、発生過程をみれば頭頂眼と源を一にする器官であるともいわれます。
 
簡単にいうと宇宙とつながるところといわれ、密教(ヨーガ)では松果体を中心としたあたりに、もっとも重要なチャクラを置いています。脊椎動物の祖先は水中を生息圏とし、中枢神経系を源とする視覚を得る感覚器に外側眼と頭頂眼を備えていました。外側眼は頭部左右の2つであり、それは現在の通常の脊椎動物の両眼にあたります。頭頂眼は頭部の上部に位置していました。その頭頂眼が松果体なのです。
 
 頭頂眼という直感力を発揮できるところが石灰化することで、自由な発想や創造力が湧くことが少なくなり、宇宙の流れを感受するアンテナが錆びてしまうことで、感受性が失われてしまったのかもしれないと思います。
 
 毎朝朝日を2分くらい見たあとに目を瞑ると、閉じた目の中央部に緑色の球が浮かび上がります。それが松果体にスイッチを入れる瞬間なのです。