【103】 知識や自省をもって怖がる

生活サイクルを見直す

 今一番気がかりなことは、やはりコロナではないかと感じています。ドイツやフランスでは再びロックダウンがなされ、日本とは感染者数は桁外れに違いますが、みんな常に、不安から抜け出せない精神状態に陥ってしまっています。そんななか「鬱」状態になりがちにもなります。考え方も「まぁいっかぁ~」とズルズルしがちになります。毎日毎日、そんなストレスをためていると食欲が倍増し、気づいたときには体重が増えていたりと、体調が悪くなりやすくなります。

このようなサイクルに陥らないためには、毎日適度に心拍数を上げることが大切です。ジョギングや水泳などの運動ができればよいですが、できないならマンションの階段を上ったりと工夫が必要です。動けない方は少し熱めの湯船に注意しながら浸かるのもよいと思います。また、栄養面ではマグネシウムの不足は精神面に症状がでやすくなるので、パン食ではなくご飯に変え、豆などを含んだ和食に戻す必要があります。それが難しい場合はサプリメントで塩化マグネシウムを補うとよいでしょう。

マスクがもたらす悪影響も

    普段公共の場へ外出するときにはマスクをつける人も多いでしょう。マスクは感染対策の一つですが、逆に呼吸するスペースを塞いでしまうことや、耳にひもをかける弊害があります。

生まれたての赤ちゃんが目が見えない状態でもお母さんの乳首を探しておっぱいを吸うように、口の周りは身体のなかで一番敏感で繊細な感覚をもったところゆえに注意が必要です。呼吸については通常は鼻呼吸ですが、鼻の前にマスクがあることで息が吸いづらくなるため、口呼吸になりがちです。また耳のひもが側頭骨を前方へ引っ張り、下顎を覆ったマスクが下顎を後方へ移動させる力が働くために、顎関節症になるような力が持続的に発生してしまいます。歯の矯正で歯を動かすときもそうですが、緩徐な力を持続的にかけると硬組織の歯といえども動きますので、骨格にも悪影響が出てしまうのです。

感染を防止するうえで一番大切なことは上咽頭(PCR検査で綿棒を擦る鼻の奥)を乾燥させないことです。鼻呼吸ではそれが起こらないのですが、口呼吸では乾燥を起こし、ウイルスに感染しやすくなります。また通常、舌は上の前歯の後の歯茎との境目あたりに舌の先が触れているのが正常な位置です。この状態にあれば上咽頭は乾燥しませんが、舌が低位にあって下の前歯に当たっている状態では、口呼吸となりウイルスに感染しやすくなります。口呼吸で上咽頭が乾燥してしまうからです。またマスクをつけることで下顎が後方位をとることで、脳血流が一気に下がり、精神状態に影響するほどの鬱症状が出ることがあります。

美容の話に変えますと、マスクをしているとき、女性は化粧をしなくて楽だなんて話も聞きますが、顎の位置を奥へ強いられるため、噛み合わせが低くなってしまって、ほうれい線が少し深く長くなることもあるかもしれません。たまにマスクを外し、上下の歯を合わせないで空間をとったまま、顎を前後左右に動かすことが必要です。気分転換に顎の体操と首を回す体操くらいは絶対おこなった方がよいです。

自分に余裕がないと他人に対して優しくすることができなくなり、日本人の特徴である人への配慮や優しさが失われ、人間関係が崩壊していきます。家族や会社、学校で孤立していくことがないようにしたいものです。

  コロナを気にするのも大切ですが、自分なりに今の環境のストレスを洗い流し、周りの人には優しくできるように、いつも自分をコントロールすることが大切なのではないかと思っています。最近の人に対しての発言や行動について、そのときの自分のストレスに任せたものではなかったかを、今一度反省したいものです。